かなしみが やってきたら きみは
作・エヴァ・イーランド 訳・いとう ひろみ (ほるぷ出版)
かなしみはだれにでもやってくる。
それも突然に。
むりやり押し込めたり隠したり、見えないふりをしてみても、かなしみはどんどん大きくなっていって、しまいには飲み込まれて息が出来なくなってしまう。
そんな、どうしようもない気持ちに、そっと寄り添ってくれる絵本。
かなしみの向き合い方に正解はないし、本当に大きなかなしみの渦中にあるときには、むしろこの絵本はつらくて読めないのかもしれません。
でも、折り合いのつけ方を知ることは、悪いことじゃない。
「かなしみ」をほかの言葉に置き換えて読むのもまた一興かもしれません。たとえば「怒り」とか…ね。悩み、苦しみ、焦り、妬み…気持ちの揺らぎを怖がらないで、こんなふうに受け入れてみれば、何とか日々をやり過ごしていけるかも…
何となく心がくったりとしてしまう日に、開いてみたくなる絵本です。