今月のおすすめ絵本

コッコさんとあめふり

 作・片山 健 (福音館書店)

「てるてるぼうず てるてるぼうず あした てんきに してください。」

なかなか止まない雨の日々、コッコさんはてるてるぼうずの中に手紙を入れたり大事な宝物を入れたりしては、毎日毎日お願いします。それでもやっぱり次の日も、そのまた次の日も雨ふりです。きっとてるてるぼうずは疲れているんだ、そう思ったコッコさんは...。

梅雨の季節になると無性に読み返したくなる絵本です。願いごとをパンパンに詰め込まれ、はじけんばかりに太ってしまったてるてるぼうずと、なかなか願いを叶えてくれないてるてるぼうずを疲れているのだとやさしくいたわるコッコさん。歌うように綴られる短い文章が、心にしっとりとしみ込むようです。それこそ降り続く雨のように...。

雨に濡れた庭の様子もとても瑞々しくて、ページをめくるだけでも気持ちが潤ってくるようです。雨ふりでどこにも出かけられない日には、コッコさんと一緒に部屋でゆったりと時を過ごすのも良さそうですね。

Homeへ          収録絵本一覧へ

inserted by FC2 system