こねこのチョコレート
作・B・K・ウィルソン 絵・大社玲子 (こぐま社)
弟の誕生日のプレゼントに、こねこの形をしたチョコレートを買ったジェニー。自分の部屋のたんすに隠して、その晩ベッドに入りますが、チョコレートが気になって眠れません。
どんな味?8個も入っているんだから、ひとつくらい食べたってわからないんじゃないかしら…?
ふとした出来心でチョコレートをひとつだけ失敬してしまったジェニー。ところがあまりのおいしさにますます眠れなくなってしまい…。
誘惑に負けるジェニーの心模様が手に取るように伝わってきます。誰しも読みながら「わかるわかる」と共感するのではないでしょうか。そして翌日、弟の誕生日を迎えたときのジェニーのみじめでいたたまれない気持ちにも…。
最後は飼い猫のティブルが見事なオチをつけてくれて一件落着。家族のあたたかい関係にもほっこりとさせられるお話です。