このままじゃ学校にいけません
文・ベン・ブラッシェアーズ 絵・エリザベス・バーグランド (犀の工房)
細い線と淡い色合いで描かれた、繊細で美しいタッチの絵です。
主人公の女の子エディも、この絵のようにとても繊細な心の持ち主。
それに想像力が豊かでとっても個性的。
でもなかなか周りから理解してもらえなくて、傷ついたり自信をなくしたり…。
自分ひとりが異邦人のような心持ちになってしまいます。
まいにち想像の翼を必死にひろげて、何とか目の前の現実をやり過ごそうとがんばりますが、がんばりすぎてクタクタに。
ママ
あした 学校に いきたくないかも しれないの
ある日、急に、こんなふうに訴えられたら、いったい大人はどんなふうに寄り添えばいいのでしょう?
集団のなかで、何とか周りに合わせようとがんばっている子ども達。
彼らがくじけそうになったとき、大人にできることって何でしょう?
きっと正解はないのでしょうけど…
もうすぐ新学期。
大人でさえ長い休み明けは特別に憂鬱なもの。
子ども達もきっと言いようのない息苦しさをふつふつと感じているはず。
がんばりすぎて、つらくなっちゃった。
もしも、なみだと一緒にそんな言葉が子ども達の口からこぼれてきたら。
わかるよ、と受け止めることだけが、もしかしたら唯一無二の答えなのかもしれませんね。