せんそうしない
文・たにかわ しゅんたろう 絵・えがしら みちこ (講談社)
ちょうちょと ちょうちょは せんそうしない
すみれと ひまわり せんそうしない
ごはんと ぱんは せんそうしない
つきと ほしも せんそうしない
すとんと胸に落ちてくる言葉たち。ムズカシイたとえではなく、身の回りのものを思い浮かべさえすれば、戦争というものの異質さに気づかされます。
だれかを責めるわけでもない。声高に何かを非難しているわけでもない。ただただシンプルに、「せんそうしない」というのはどういうことかを淡々と述べている。同じくらいシンプルに、せんそうするとどうなるかを、この絵本は伝えます。
こんな簡単なことが真っ先にわからなくなってしまうのが、人という生き物なんでしょうか…。