今月のおすすめ絵本

山のごちそう どんぐりの木

 文・ゆのきようこ  絵・川上和生 (理論社)

どんぐりが生る木、コナラ。

山に住む動物たちにとって、どんぐりは何よりのごちそう。餌の少ない冬を生き抜くための大切な栄養源です。

どんぐりに限ったことではありません。春から夏にかけてコナラの葉を食べる虫、あるいはコナラの樹液を吸いに来る虫、そしてその虫を食べる鳥、というふうに、コナラの周りには生き物の気配が絶えません。コナラは一年中たくさんの生き物たちにごちそうをふるまっているのです。そしてもちろん人間にも。

そんなコナラの一年を通しての営みが、丹念に描かれます。

木々や生き物たちが互いに補い合いながら、ぐるりと循環する仕組み。いったい誰がどうやってそんなふうに仕組んだのか。自然の摂理とはいえ、あらためて思いをはせると不思議ですね。








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